好きな人が出来て、告白したけど相手がいるらしいとの事で、その後のお話。


 断られたら1週間くらい落ち込んだりするのかなあと思っていたのだが、「興味が無い」「嫌い」とかそういう理由で断られたわけでもなかった事と、むしろ告白するという度胸と行動力が自分に備わっていた事実に感動したせいか、全くダメージが無かった。それどころかむしろ余計元気になった。
 そしてまた友達と好きな人と何度かご飯を食べに行ったりカラオケに行ったり。そしてその後に同人の原稿を見せてもらったり、絵を見せたりできゃっきゃうふふしてました。


 ああ、別に恋愛云々に発展しなくてもいいかもって思いました。


 ってのが昨年まで。ここからは9日深夜のお話。


 ゲーセンで遊んだ後、友達を家まで送り家の前で少し談笑。ふと「そういや新年会とかしてないね」「あの子はどうしてるかな」なんて話になり、友達がニヤリと笑い「じゃあ呼びますか?」と言う。肯定も否定もする暇も無くもう電話をしている。はええよ。友達は「3ヶ月以内に恋人作ってみせますから!」「恋愛の楽しさを再び味わってもらいたい!」と頼んでもいないのに熱血している子なんです。


 友達「新年の挨拶に行こうと思うんだけどー」
 例の子「はいよー」


 んなアホな。


 顔を見に行くだけしさっさと済ませるかという事で例の子の家へ。家から出てきたので新年の挨拶をすると…何やら左手に持っている。


 しの「…それは…どういう事だ」
 例の子「え? 絵描き道具。2時間くらい出かける気満々だったけど」


 何その嬉しいハプニング。


 というわけで3人でお出かけ開始。折角絵を描く道具を持ってきてるのだし早めに座れる場所に行く方が良いという話になる。座れる場所と言えばファミレスなんかでもいいよねという話からヴィクトリアへ。何を注文しようかという時、1月2日の日記の内容を思い出したので話してみる。


 しの「…っていう感じで、『頼むなよ』っていうのがダチョウ倶楽部の『押すなよ! 絶対押すなよ!』みたいに受け取られた感がある」
 友達・例の子「今回も頼むんですよね?」
 しの「頼まねえよ!」


 言ったのは失敗だったかもしれないとヒヤヒヤ。何とか説得が通じたので普通のグラタンになりました。例の子は絵を描き始める。友達は「どうして絵が描けるのか」「コツはあるのか」と質問する。僕と例の子はそれに答えつつという感じで時間が流れる。そして、つい口を出た言葉がまた大変な事に。


 しの「そういや最近絵ぇ描いてなかったな。忙しかったし」
 例の子「今描いたら? 紙も鉛筆もあるよ!」
 しの「待て待て待て、出したら描きそうになるから」
 例の子「遠慮しないで!」
 しの「出すなよ! 絶対出すなよ!」
 友達「それはさっきのダチョウ倶楽部的なアレって事ですよね?」
 例の子「じゃーん」
 しの「いやああああああああああああああああああああ!?」


 未完成なモノや作業中の葛藤を見られるわけで、ひたすら恥ずかしい。穴があったら入りたいという言葉が正にピッタリ。「…あまりこっちと僕の顔見ないでね」と言い描く描く描く。友達は絵は描かない子だが、二人が絵を描いてるのを見て「俺もー」と言い描き始める。
 この地方だとこういう光景はそんなに多い方ではないので、店員さんを困らせないか不安だったが、騒いでるわけでもないし大丈夫か、うん。空席ありまくりだし。


 絵は微妙に好評だったようだけど、実際に好評なら照れくさいしお世辞なら恥ずかしいし、どちらに転んでも恥ずかしい。


 しの「マトモに二人の顔見れそうにないから次会うのは1ヶ月以上後な!」
 友達「えー」
 例の子「えー」


 3日後にゲーセンで友達と会いましたけど。