黒歴史

 過去に黒歴史を持つ人間は、未来の人生も黒歴史になる。


 僕がマトモに人に話せる黒歴史といえば、20歳にもなって書き置きを残して家出をして、路頭(というよりお金)に迷って(困って)雑草を食べて生活した事があった事くらいだろうか…それ以前の事はもう思い出したくも無い…
 ただ、その家出を機に、「後に黒歴史になるな」「あれは黒歴史だなあ」と感じるような出来事が生まれる事はほとんど無くなったと思う。「社会人引き篭もり」「漫画やネトゲが趣味」とは、声を大にして言える事では無いが、恥ずかしい事だとは思わない。それに、これが自分の嗜好や趣味なのだからもうどうしようもない。


 3日前の合コンもどきでは、「メイドカフェとか行ってみたいんだよねー。行った事ある?」と聞かれたので「はい」と臆面もなく即答した。人前だからと遠慮して嘘を言うのは簡単だが、嘘をついて後悔するよりは、正直に言ってぼろくそに気持ち悪がられる方が良い。堂々として痛い子だと思われる方が万倍マシだ。ああでも、確かに恥ずかしい子ではあるかな。相手の子で一人、AKB48のライブに行った事があるって言ってた子がいたなあ。痛い子二人目かしらー。ははー、まあどうでもいい事さー。だって僕は正直な自分が大好きだからー!


 そんな事を考えながらゴミ捨てに行ってきた。20歳以前の不意に黒歴史を思い出し、あばばばばばば状態で顔をしかめたり口をぼけーっと開いたりしているところを近所の人に見られた。


 黒歴史がアップ!