ここからが本当の地獄の始まりだ

 自分が目をつけたものはチェック完了、頼まれたものも全て買えた。あとは企業ブースとコスプレ会場を見回る事にする。どちらを先にするか迷ったが、買いたいものが見つかるかもしれない(=遅くなると買えない可能性が出てくる)し、先に企業ブースへ向かう事にする。「企業ブースへ向かう」と言っても、現在地は東会場であり、目的地は西会場。結構大変なんだろうなあと思いつつ、通路へ向かうと…


 …凄い…行列です。流石にラーメン屋や法律相談所でもこうはいくまい。
 会場入り待ちの時の状態と変わらないというのがにんともかんとも。


 この移動だけで30分程かかった。移動中、前に進めない時間があまりに長かったので、途中で雅ちゃんと恐らく来ているはずの(昼食を一緒する予定だった)ゆづきちさんにメールを入れておく。この時12:46。


 西会場に移動してもやはり人の海。海というか、たゆたう感やさざなみ感もないので沼みたいなもんだが。西の一般ブースをざっと見てから企業ブースへ入ると………今度は海とか沼というより汗である。汗。人の量と熱気と汗独特の湿気。汗。あーうーあー、ぼーすーけーてー。しかし折角来た以上は見て回らないのは勿体無い、隅から隅まで見て回る。途中で何かしら買う。ガンホーブースを見つけてnounaiで生卵ぶつけてニヤニヤしようと思ったのだが、どうも見当たらない。ちっ、運の良い禿め。


 企業ブースから出ようとしたところで思わぬハプニングが発生する。企業ブースに入ろうとする人達と出ようとする人達が衝突状態になり、出も入れもしなくなってしまった。そこから更に、ブース内を移動しようとする人もいるので、押し競饅頭に突入する。大半の人が荷物を守ろうとジョジョ立ち、何人かは頭の上に乗せて避難させる。
 そうこうして10分、事態は更に悪化する。よりにもよって、企業ブースから出ようとする人達派が折れてしまい、入ろうとする人達に完全に道を譲ってしまったのだった。これにより、動けないどころか、入る圧迫・出る人が増える圧迫で、酷い潰し合いが始まる。
 初日の企業ブースでここまでの状態になると思っていなかったのか、コミケ運営スタッフは大慌てだ。メガホンを持って「すいませーん! 企業ブース担当いますかー!」と大声で必死に呼びかける。その声に返答らしきものがあったので、そっちの方を向いてみると…


 「はーい企業ブースたんt うわー」


 あ、人に流された。


 結局、事態の収拾と混雑緩和まで計20分くらいを要したのだった。僕が企業ブースから出ると同時に、タンカや車椅子で運ばれた人も多い。あの暑さは倒れるわー…ちなみに倒れた人や負傷者は計250人だったらしいですよ。